茨城県で准看護師に転職する方法。住所地で窓口が異なる免許申請と看護師への進学コース、給料相場を解説
「茨城県で准看護師として働きたいけれど、免許の申請はどこにすればいいのか分からない」「いずれ正看護師にステップアップしたいけれど、茨城県内で准看護師のまま通える進学コースはあるの?」——准看護師免許は看護師・保健師・助産師と異なり都道府県知事が交付する免許であるため、就業地や住所地が変わると申請先の窓口や手続きも変わります。茨城県の場合は、関西広域連合のような一本化された窓口ではなく、住所地を管轄する保健所によって申請先が異なる点に注意が必要です。この記事では、茨城県で准看護師として働く際に押さえておきたい免許申請の仕組み、看護師への進学コース、給料相場を一次情報とあわせて解説します。
茨城県の准看護師免許は「住所地を管轄する保健所」が申請窓口
看護師・保健師・助産師の免許は厚生労働大臣が交付する国家免許ですが、准看護師免許だけは都道府県知事が交付する免許です。兵庫県・大阪府のように関西広域連合が窓口を一本化している地域もありますが、茨城県の場合は窓口が一本化されておらず、住所地を管轄する保健所が申請先になります。中核市である水戸市在住の場合は水戸市保健所(水戸市笠原町993-13)、それ以外の地域は県立の保健所(中央保健所・龍ケ崎保健所・土浦保健所・古河保健所など)が窓口です。いずれも郵送での受付は不可で、本人または代理人(委任状が必要な場合あり)が直接窓口に出向く必要があります。
水戸市保健所の案内によると、新規申請の手数料は茨城県収入証紙5,600円、名簿訂正・免許証書換えは3,400円、再交付申請は4,100円です。必要書類は申請書・戸籍抄本または住民票・健康診断書(新規のみ)・返信用はがきなどで、再交付申請のみ本人確認のため代理人申請ができません。他地域から茨城県に転居して准看護師として働く場合も、転居後の住所地を管轄する保健所が新たな窓口になります。手数料・必要書類・所要期間は年度により変わる可能性があるため、申請前に住所地の保健所または茨城県の公式サイトで最新情報を確認してください。
准看護師と看護師の違い(早見表)
茨城県内で転職先を選ぶ際、まず准看護師と看護師の基本的な違いを整理しておくと、業務範囲や給与条件のミスマッチを防ぎやすくなります。
| 項目 | 准看護師 | 看護師 |
|---|---|---|
| 免許の交付元 | 都道府県知事(茨城県は住所地を管轄する保健所が申請窓口) | 厚生労働大臣(国家免許) |
| 業務の指示系統 | 医師・歯科医師・看護師の指示のもとで療養上の世話や診療の補助を行う | 自らの臨床判断に基づき看護を実践する |
| 平均年収(令和7年賃金構造基本統計調査) | 約427万5,000円 | 約524万7,000円 |
| 平均年齢・平均勤続年数(同調査) | 51.8歳・13.6年 | 42.1歳・9.8年 |
平均年収・平均年齢は前述のとおり厚生労働省「job tag」の令和7年賃金構造基本統計調査に基づく全国データであり、茨城県に限定した公的な内訳統計ではない点にご留意ください。
茨城県内の准看護師養成所と看護師への進学コース
茨城県看護協会が公表している養成施設一覧によると、茨城県内の准看護師課程(中学校・高等学校卒業から准看護師を目指すコース)は次の4校です。
| 学校名 | 所在地 | 入学定員 |
|---|---|---|
| 水戸市医師会看護専門学院(准看護学科) | 水戸市河和田町107-2 | 80名 |
| 真壁医師会准看護学院 | 筑西市二木成827-1 | 40名 |
| 土浦市医師会附属准看護学院 | 土浦市東真鍋町2-39 | 80名(2026年度から募集停止予定) |
| 鹿島医師会附属准看護学院 | 鹿嶋市宮中1998-2 | 40名 |
土浦市医師会附属准看護学院は2026年度から募集停止が予定されているため、最新の募集状況は各校・茨城県看護協会に確認してください。
准看護師として働きながら看護師資格の取得を目指す場合、看護師学校養成所2年課程への進学が主なルートになります。茨城県内では、水戸市医師会看護専門学院 看護学科(昼間定時制、週3日登校)と日立メディカルセンター看護専門学校 看護学科(夜間定時制)が、就業しながら通いやすい定時制課程として挙げられます。入学資格は中学校卒業の准看護師で、実務経験3年以上が目安です。通信制2年課程を含め、進学コースの詳細・最新の募集要項は各校または日本看護協会「准看護師のための進学特設サイト」で確認することをおすすめします。
茨城県の看護師等修学資金(准看護師養成施設の在学者も対象)
茨城県には「茨城県保健師、助産師、看護師及び准看護師修学資金貸与条例」に基づく修学資金貸与制度があります。茨城県が公表している制度概要によると、保健師・助産師・看護師・准看護師の養成施設に在籍し、将来茨城県内の看護職員不足地域にある医療機関等で看護職員として従事する意思がある人が対象で、准看護師養成施設の在学者も対象に含まれます。貸与は年4回に分けて行われ、一定期間指定地域で看護業務に従事すると返還が免除される仕組みです。貸与月額は養成施設の種類・設置形態によって異なり、年度により変更される可能性があるため、進学を検討する場合は茨城県の公式サイトまたは在学予定の養成施設に最新の貸与額・条件を直接確認してください。すでに准看護師資格を持って転職する場合は対象外です。
県の制度に加え、市町村独自の修学資金制度を設けているケースもあります。例えば神栖市は「神栖市看護師修学資金」として、貸与月額5万円に加え入学初年度は入学一時金60万円もあわせて貸与する制度を設けています(対象は看護師養成学校在学者で、神栖市に1年以上住む人の子弟など。詳細は茨城県で助産師に転職する方法を参照)。
茨城県内の准看護師の求人動向
准看護師の有効求人倍率について、厚生労働省は看護師・准看護師・保健師・助産師を含む「看護職」全体の数値として公表しており、2024年度は2.51倍と10年ぶりの高水準になっています(都道府県ナースセンター経由の求人に基づく集計。詳しくは看護師の有効求人倍率は2.51倍。データで読み解く「今が売り手市場」の理由を参照)。准看護師のみを切り出した公的な求人倍率や、茨城県に限定した数値は公表されていませんが、看護職全体として求職者よりも求人の方が多い状況が続いています。茨城県には政令指定都市がなく、水戸市・土浦市・つくば市などの都市部とそれ以外の地域とで求人数・待遇に差が出やすいため、応募検討時には地域ごとの求人情報を必ず確認してください。
給料相場
厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」に掲載された令和7年賃金構造基本統計調査によると、准看護師(男女計、全国)の平均年収は約427万5,000円(月収30万3,000円、年間賞与等63万7,000円)です。平均年齢は51.8歳、平均勤続年数は13.6年となっています。同調査における看護師(全体)の平均年収約524万7,000円と比べると低い水準ですが、准看護師の平均年齢は看護師より約9.7歳高く勤続年数も長いため、この差をそのまま資格の違いによる差と解釈することはできない点に注意が必要です(詳しくは看護師の平均年収は約524.7万円。一次データで見る内訳と注意点を参照)。
茨城県内の准看護師の給与水準について、都道府県別の公的な内訳統計は公表されていません。実際の給与額は施設の種類・雇用形態(常勤・非常勤)や、水戸市・土浦市など都市部か否かによって差が大きいため、応募時には求人票に記載の給与条件を必ず確認してください。
転職のメリット・デメリット
メリット
- 水戸市・土浦市・つくば市を中心に病院・クリニックから介護福祉施設・訪問看護まで就業先の選択肢が広い
- 准看護師のまま働きながら通える定時制の2年課程進学校(水戸市医師会看護専門学院、日立メディカルセンター看護専門学校)があり、キャリアアップの道筋を選びやすい
- 茨城県の看護師等修学資金に加え、神栖市のように市町村独自の修学資金を設けているケースがある
デメリット
- 准看護師免許の申請窓口が茨城県内で一本化されておらず、住所地によって管轄の保健所が異なるため手続き先を勘違いしやすい
- 都道府県別の公的な求人倍率・給与統計が公表されていないため、茨城県特有の需給状況を数字だけで把握しづらい
- 施設によっては看護師と准看護師で業務範囲・給与体系に差があり、就業前の条件確認が特に重要になる
転職で押さえておきたいポイント
免許の手続き先を住所地で確認する
准看護師免許は都道府県知事免許ですが、茨城県の場合は住所地を管轄する保健所(水戸市在住なら水戸市保健所、それ以外は中央保健所・龍ケ崎保健所・土浦保健所・古河保健所など)が申請窓口になります。他地域から茨城県に転居する場合も、転居後の住所地の保健所に新規申請が必要です。事前に電話で必要書類・手数料・所要期間を確認しておくとよいでしょう。
将来的な看護師への進学も視野に入れて求人を選ぶ
准看護師として働きながら看護師資格の取得を目指す場合、定時制の2年課程に通いやすい勤務形態(夜勤の有無、シフトの融通など)かどうかも、求人選びの判断材料になります。水戸市医師会看護専門学院の昼間定時制、日立メディカルセンター看護専門学校の夜間定時制など、勤務エリアに合わせて通学しやすい課程を事前に確認しておくとよいでしょう。
求人サイト・転職エージェントを併用して比較する
准看護師の求人は施設の種類によって業務範囲・給与体系の差が大きいため、複数の看護師転職サイトやエージェントを比較しながら、施設ごとの実態(正看護師との業務分担、夜勤の有無など)を確認したうえで応募先を絞り込むことをおすすめします。転職活動全般で失敗しないための考え方は准看護師の方必見。転職で失敗しない3つのポイントもあわせてご覧ください。
この記事の主な情報源
- 茨城県「准看護師免許の申請」(水戸市ホームページ)
- 茨城県「看護師等修学資金」
- 茨城県「茨城県保健師,助産師,看護師及び准看護師修学資金貸与条例」
- 公益社団法人茨城県看護協会「茨城県内看護師等養成施設一覧」
- 一般社団法人茨城県医師会「医師会立看護師・准看護師養成所の紹介」
- 日本看護協会「准看護師のための進学特設サイト」
- 神栖市「神栖市看護師修学資金」
- 厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」准看護師・看護師(令和7年賃金構造基本統計調査)
- 日本看護協会・厚生労働省 看護職有効求人倍率(2024年度、都道府県ナースセンター経由の求人集計)
制度・手続き・必要書類は年度により変更されるため、最新の情報は茨城県・住所地の保健所・茨城県看護協会の公式ページで必ずご確認ください。
よくある質問
Q. 茨城県で准看護師免許を新規申請する場合、窓口はどこですか?
住所地を管轄する保健所が窓口です。水戸市在住の場合は水戸市保健所、それ以外の地域は中央保健所・龍ケ崎保健所・土浦保健所・古河保健所など、茨城県内に複数設置された保健所のうち住所地を管轄するところが窓口になります。茨城県では兵庫県・大阪府の関西広域連合のような窓口の一本化はされていません。いずれも郵送での受付はできません。
Q. 茨城県内で准看護師として働きながら看護師を目指すことはできますか?
はい、可能です。看護師学校養成所2年課程には全日制・定時制・通信制があり、茨城県内では水戸市医師会看護専門学院(昼間定時制、週3日)と日立メディカルセンター看護専門学校(夜間定時制)が、就業しながら通いやすい課程として挙げられます。
Q. 准看護師の給料は看護師より低いですか?
厚生労働省「job tag」(令和7年賃金構造基本統計調査)によると、准看護師の平均年収は約427万5,000円で、看護師の約524万7,000円より低くなっています。ただし准看護師の平均年齢(51.8歳)は看護師(42.1歳)より高く勤続年数も長いため、この差をそのまま資格による差と解釈することはできません。
Q. 茨城県の准看護師の有効求人倍率はどのくらいですか?
准看護師のみを切り出した公的な求人倍率や、茨城県に限定した数値は公表されていません。看護師・准看護師・保健師・助産師を含む「看護職」全体の有効求人倍率は2024年度に2.51倍と、10年ぶりの高水準になっています。
まとめ
茨城県で准看護師として働くうえでまず押さえておきたいのは、准看護師免許の申請窓口が県内で一本化されておらず、住所地を管轄する保健所(水戸市在住なら水戸市保健所、それ以外は中央保健所・龍ケ崎保健所・土浦保健所・古河保健所など)によって異なるという点です。新規申請や転居に伴う手続きは、事前に住所地の保健所に確認しましょう。将来的に看護師資格の取得を目指す場合は、県内の定時制2年課程(水戸市医師会看護専門学院、日立メディカルセンター看護専門学校)と茨城県の看護師等修学資金もあわせて検討することをおすすめします。求人選びの際は、求人サイトやエージェントを比較しながら、施設ごとの業務範囲・給与条件を確認して転職活動を進めてみてください。
