埼玉県で准看護師に転職する方法。免許申請とさいたま市保健所の郵送受取、看護師への進学コースを解説
「埼玉県で准看護師として働きたいけれど、免許の手続きはどこにすればいいのか分からない」「いずれ正看護師にステップアップしたいけれど、埼玉県内で准看護師のまま通える進学コースはあるの?」——准看護師免許は看護師・保健師・助産師と異なり都道府県知事が交付する免許であるため、就業地や住所地が変わると申請先の窓口や手続きも変わります。この記事では、埼玉県で准看護師として働く際に押さえておきたい免許申請の仕組み、看護師への進学コース、給料相場を一次情報とあわせて解説します。
准看護師免許は「都道府県知事免許」。埼玉県内は保健所が窓口、さいたま市は郵送受取のみ
看護師・保健師・助産師の免許は厚生労働大臣が交付する国家免許ですが、准看護師免許だけは都道府県知事が交付する免許です。そのため、埼玉県内で新たに准看護師試験に合格した場合や、他県から転居して埼玉県内で准看護師として働く場合は、免許の申請手続き先が国ではなく埼玉県になる点がまず押さえておくべきポイントです。
埼玉県によると、准看護師免許の申請窓口は就業者は勤務地、未就業者は住所地を管轄する保健所です。申請は代理申請ができず、本人が書類を持参する必要があります。必要書類は准看護師免許申請書、医師の診断書(発行から3か月以内)、戸籍抄本または個人番号の記載のない住民票(発行から6か月以内)、准看護師試験合格証書とその写しなどで、手数料は5,800円です。免許証を郵送で受け取る場合は640円分(速達の場合は940円分)の切手が必要ですが、切手は保健所では販売していないため事前に用意しておく必要があります。受付時間は平日午前9時から午後5時まで(年末年始・祝日を除く)です。
特に注意したいのがさいたま市在住・勤務のケースです。さいたま市保健所が申請先となる場合、他の保健所とは異なり免許証の受け取りは郵送のみとされています。窓口での直接受け取りができない点は事前に把握しておきましょう。手続きの詳細・最新の必要書類は埼玉県保健医療部医療人材課(電話:048-830-3543)、またはさいたま市在住・勤務の場合はさいたま市保健所で必ずご確認ください。
就業中は2年ごとの「業務従事者届」の提出も忘れずに
准看護師免許の申請とは別に、実際に業務に従事している間は継続的な届出義務があることにも注意が必要です。保健師助産師看護師法第33条により、業務に従事する准看護師(看護師・保健師・助産師も同様)は、2年ごと(12月31日現在の状況)に、翌年1月15日までに就業地の都道府県知事へ「業務従事者届」を提出することが義務付けられています。届出を怠ると同法に基づき50万円以下の罰金の対象となり得ます。届出は勤務先の医療機関がまとめて提出するケースも多いですが、転職や勤務先変更のタイミングでは提出先が変わることもあるため、就業地の保健所や勤務先の担当部署に届出状況を確認しておくと安心です。
准看護師と看護師の違い(早見表)
埼玉県内で転職先を選ぶ際、まず准看護師と看護師の基本的な違いを整理しておくと、業務範囲や給与条件のミスマッチを防ぎやすくなります。
| 項目 | 准看護師 | 看護師 |
|---|---|---|
| 免許の交付元 | 都道府県知事(埼玉県) | 厚生労働大臣(国家免許) |
| 業務の指示系統 | 医師・歯科医師・看護師の指示のもとで療養上の世話や診療の補助を行う | 自らの臨床判断に基づき看護を実践する |
| 平均年収(令和7年賃金構造基本統計調査) | 約427万5,000円 | 約524万7,000円 |
| 平均年齢・平均勤続年数(同調査) | 51.8歳・13.6年 | 42.1歳・9.8年 |
平均年収・平均年齢は前述のとおり厚生労働省「job tag」の令和7年賃金構造基本統計調査に基づく全国データであり、埼玉県に限定した公的な内訳統計ではない点にご留意ください。
埼玉県内の准看護師の求人動向
准看護師の有効求人倍率について、厚生労働省は看護師・准看護師・保健師・助産師を含む「看護職」全体の数値として公表しており、2024年度は2.51倍と10年ぶりの高水準になっています(都道府県ナースセンター経由の求人に基づく集計。詳しくは看護師の有効求人倍率は2.51倍。データで読み解く「今が売り手市場」の理由を参照)。准看護師のみを切り出した公的な求人倍率は公表されていませんが、看護職全体として求職者よりも求人の方が多い状況が続いています。
求人サイトの集計(参考情報。一次統計ではない点にご留意ください)を見ると、埼玉県内の求人では訪問看護ステーションの正社員求人で月収27万円台〜41万円台、病院の病棟勤務で月収18万円台〜36万円台といった幅の給与例が見られ、訪問看護では「直行直帰が可能」「年間休日120日以上」など働き方の柔軟性を訴求する求人も見られます。実際の求人数・待遇は時期や施設によって変動するため、応募検討時には最新の求人情報や各施設の募集要項を必ず確認してください。
准看護師から看護師を目指す進学コースと育英奨学金の注意点
埼玉県内で准看護師として働きながら、将来的に看護師資格の取得を目指す場合、看護師学校養成所2年課程への進学が主なルートになります。2年課程には全日制・定時制・通信制があり、通信制は准看護師として7年以上の実務経験がある方が対象です。埼玉県内の准看護師学校(修業年限2年)は県のページに15校が一覧掲載されており、通信制・定時制の課程の有無や具体的な入学資格は学校ごとに異なるため、進学を検討する際は候補校または埼玉県保健医療部医療人材課(048-830-3543)、公益社団法人埼玉県看護協会の准看護師進学支援ページに直接確認することをおすすめします。
進学時の資金支援として、埼玉県には「埼玉県看護師等育英奨学金貸与制度」があり、准看護師養成課程の在学者向けに国公立養成施設は年額36万円が貸与されます(年1回、10〜11月頃に一括振込)。ここで埼玉県特有の注意点として、この奨学金は県内医療機関への就業を条件とした返還免除の仕組みが明記されておらず、返還免除が認められるのは「死亡または心身の著しい障害により返還できなくなった場合」など限定的なケースのみとされています。他県でよく見られる「県内に一定年数勤務すれば返還免除」というタイプの修学資金とは制度設計が異なる可能性があるため、貸与を検討する際は必ず埼玉県保健医療部医療人材課に最新の条件を確認してください。
給料相場
厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」に掲載された令和7年賃金構造基本統計調査によると、准看護師(男女計、全国)の平均年収は約427万5,000円(月収30万3,000円、年間賞与等63万7,000円)です。平均年齢は51.8歳、平均勤続年数は13.6年となっています。同調査における看護師(全体)の平均年収約524万7,000円と比べると低い水準ですが、准看護師の平均年齢は看護師より約9.7歳高く勤続年数も長いため、この差をそのまま資格の違いによる差と解釈することはできない点に注意が必要です(詳しくは看護師の平均年収は約524.7万円。一次データで見る内訳と注意点を参照)。
埼玉県内の准看護師の給与水準について、都道府県別の公的な内訳統計は公表されていませんが、さいたま市を中心とした都市部や東京都に近い地域は求人数の多さから、全国平均より高めの求人条件が出やすい傾向があります。実際の給与額は施設の種類・雇用形態(常勤・非常勤)によって差が大きいため、応募時には求人票に記載の給与条件を必ず確認してください。
転職のメリット・デメリット
メリット
- 埼玉県内、特に東京都に近い地域は求人数が多く、病院・クリニックから訪問看護ステーション・介護施設まで就業先の選択肢が広い
- 准看護師のまま働きながら通える通信制の2年課程があり、7年以上の実務経験があればキャリアアップの道筋を選びやすい
- 就業者は勤務地、未就業者は住所地の保健所が窓口となる分かりやすいルールで、県内での転居であれば手続きの枠組み自体は同じ埼玉県ルールで統一されている
デメリット
- 准看護師免許は都道府県知事免許のため、県外への転居時には改めて手続きが必要になる場合がある
- さいたま市が申請先の場合は免許証の受け取りが郵送のみとなり、窓口での即日受け取りができない
- 埼玉県看護師等育英奨学金は県内勤務による返還免除が明記されておらず、他県の制度と条件が異なる可能性があるため事前確認が必須
- 都道府県別の公的な求人倍率・給与統計が公表されていないため、埼玉県特有の需給状況を数字だけで把握しづらい
転職で押さえておきたいポイント
免許の手続き先を早めに確認する
准看護師免許は都道府県知事免許であるため、申請はまず就業地または住所地を管轄する保健所に問い合わせ、必要書類・手数料・受け取り方法を確認しておくことが重要です。さいたま市在住・勤務の場合は免許証の受け取りが郵送のみになる点も踏まえ、余裕を持って手続きを進めましょう。
育英奨学金は返還条件を事前に確認する
埼玉県看護師等育英奨学金は、県内勤務による返還免除が制度上明記されていないため、准看護師として働きながら看護師への進学を目指す場合は、貸与を受ける前に埼玉県保健医療部医療人材課や日本看護協会の奨学金制度、候補校が独自に設ける奨学金・学費減免制度もあわせて確認しておくことをおすすめします。
求人サイト・転職エージェントを併用して比較する
准看護師の求人は施設の種類によって業務範囲・給与体系の差が大きいため、複数の看護師転職サイトやエージェントを比較しながら、施設ごとの実態(正看護師との業務分担、夜勤の有無など)を確認したうえで応募先を絞り込むことをおすすめします。転職活動全般で失敗しないための考え方は准看護師の方必見。転職で失敗しない3つのポイントもあわせてご覧ください。
この記事の主な情報源
- 埼玉県「准看護師免許申請の御案内」
- 埼玉県「准看護師学校」
- 埼玉県「埼玉県看護師等育英奨学金貸与制度について」
- 埼玉県「埼玉県看護師等育英奨学金 卒業後の手続きについて」
- 厚生労働省「保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二〇三号)(抜すい)」
- 厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」准看護師・看護師(令和7年賃金構造基本統計調査)
- 日本看護協会・厚生労働省 看護職有効求人倍率(2024年度、都道府県ナースセンター経由の求人集計)
制度・手続き・必要書類は年度により変更されるため、最新の情報は埼玉県・各養成施設の公式ページで必ずご確認ください。
よくある質問
Q. 埼玉県の准看護師免許の申請はどこにすればいいですか?
就業者は勤務地、未就業者は住所地を管轄する保健所が窓口です。代理申請はできず、本人が書類を持参する必要があります。手数料は5,800円です。
Q. さいたま市在住の場合、免許証の受け取り方法に違いはありますか?
はい。さいたま市保健所が申請先の場合、他の保健所とは異なり免許証の受け取りは郵送のみとなります。窓口での直接受け取りはできないため、郵送用の切手(640円分、速達は940円分)を事前に用意しておく必要があります。
Q. 埼玉県内で准看護師として働きながら看護師を目指すことはできますか?
はい、可能です。看護師学校養成所2年課程の通信制であれば、准看護師として7年以上の実務経験がある方が対象になります。埼玉県内には修業年限2年の准看護師学校が15校あり、通信制・定時制の課程の有無は学校ごとに異なるため、候補校や埼玉県看護協会に直接確認することをおすすめします。
Q. 埼玉県看護師等育英奨学金は返還が免除されますか?
准看護師養成課程の在学者には国公立養成施設で年額36万円が貸与されますが、県内医療機関への就業を条件とした返還免除の仕組みは制度上明記されていません。返還免除が認められるのは死亡や心身の著しい障害など限定的なケースのみとされているため、貸与を検討する際は埼玉県保健医療部医療人材課に最新の条件を必ず確認してください。
Q. 准看護師の給料は看護師より低いですか?
厚生労働省「job tag」(令和7年賃金構造基本統計調査)によると、准看護師の平均年収は約427万5,000円で、看護師の約524万7,000円より低くなっています。ただし准看護師の平均年齢(51.8歳)は看護師(42.1歳)より高く勤続年数も長いため、この差をそのまま資格による差と解釈することはできません。
まとめ
埼玉県で准看護師として働くうえでまず押さえておきたいのは、准看護師免許が都道府県知事免許であり、就業者は勤務地・未就業者は住所地を管轄する保健所が申請窓口になるという点です。特にさいたま市が申請先の場合は免許証の受け取りが郵送のみになるため、余裕を持って手続きを進めましょう。将来的に看護師資格の取得を目指す場合は、通信制2年課程(7年以上の実務経験が対象)と、県内勤務による返還免除が明記されていない埼玉県看護師等育英奨学金の条件を踏まえた資金計画をあわせて検討することをおすすめします。求人選びの際は、求人サイトやエージェントを比較しながら、施設ごとの業務範囲・給与条件を確認して転職活動を進めてみてください。
