愛知県で助産師に転職する方法。総合周産期母子医療センター7施設と愛知県職員採用選考の仕組み
「愛知県で助産師として転職したいけれど、総合病院と大学病院、クリニックでどう違うのか分からない」「県立病院の採用選考はどういう仕組みなの?」——愛知県は総合周産期母子医療センターの指定数が全国でも上位に入り、ハイリスク分娩から正常分娩まで幅広い選択肢がある一方、就業先の種類によって仕事内容や採用の仕組みが大きく異なります。この記事では、愛知県で助産師として働く際の主な選択肢、愛知県病院事業庁が実施する採用選考の要項、給料相場を一次情報とあわせて解説します。
愛知県で助産師として働く主な選択肢
愛知県内で助産師資格を活かして働く場合、主に次のような就業先があります。
- 総合周産期母子医療センター: 母体・胎児集中治療管理室(M-FICU)やNICUを備え、ハイリスク分娩・新生児医療に対応する高度医療機関(後述のとおり愛知県内に7施設が指定)
- 地域周産期母子医療センター: 総合周産期母子医療センターと連携しながら、比較的高度な周産期医療を提供する医療機関(県内に12施設)
- あいち小児保健医療総合センター: 愛知県が運営する県内唯一の子ども専門の総合施設で、周産期部門・NICU(12床)を有する
- 名古屋大学医学部附属病院などの大学病院: 高度医療・教育機能を併せ持つ大学病院の産科病棟
- 一般病院・クリニックの産科病棟: 正常分娩を中心に扱う病院・産婦人科クリニック
- 助産院: 助産師が開業し、正常分娩の介助や母乳育児支援、産前産後ケアを行う
まずはハイリスク分娩に携わりたいのか、正常分娩を中心とした地域のお産に関わりたいのかなど、自分が助産師としてどのような経験を積みたいかを整理したうえで、就業先の種類を絞り込むとよいでしょう。
愛知県病院事業庁の助産師採用選考
愛知県病院事業庁が公表している採用情報によると、愛知県職員(助産師)採用選考が毎年度実施されています。直近の「2027(令和9)年度採用愛知県職員(助産師)採用選考」では次のような日程が示されていました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 採用区分 | 2027(令和9)年度採用 愛知県職員(助産師)採用選考 |
| 応募受付期間 | 2026年4月1日(水曜日)〜4月22日(水曜日) |
| 選考試験日 | 2026年5月9日(土曜日)・5月10日(日曜日) |
| 問い合わせ先 | 病院事業庁管理課人事グループ |
愛知県病院事業庁は、周産期部門・NICU(12床)を有するあいち小児保健医療総合センターを含む県立病院を運営しており、助産師採用選考もこの枠組みで実施されています。募集内容・日程は年度によって変わるため、最新の情報は愛知県のホームページで必ず確認してください。

総合周産期母子医療センターが県内7施設
愛知県の公表資料によると、愛知県内には総合周産期母子医療センター7施設(日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院、名古屋大学医学部附属病院、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院、名古屋市立大学病院、愛知県厚生農業協同組合連合会安城更生病院、豊橋市民病院、藤田医科大学病院)、地域周産期母子医療センター12施設(名古屋医療圏・尾張中部2施設、海部医療圏1施設、尾張東部2施設、尾張西部1施設、尾張北部2施設、知多半島医療圏1施設、西三河北部1施設、西三河南部東1施設、西三河南部西1施設)が指定されています。
総合周産期母子医療センターは、母体・胎児集中治療管理室(M-FICU)を含む産科病棟と新生児集中治療管理室(NICU)を備え、24時間体制で母体・新生児搬送を受け入れる医療機関です。地域周産期母子医療センターは産科・新生児科を備えて比較的高度な周産期医療を常時提供します。7施設という指定数の多さは、ハイリスク分娩や新生児医療の経験を積みたい助産師にとって、愛知県内で職場の選択肢が広いことを意味します。
給料相場
厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」に掲載された令和7年賃金構造基本統計調査によると、助産師全体(全国)の平均年収は566万7,000円(月収38.9万円、賞与98.8万円)、有効求人倍率は1.25倍(令和7年度、ハローワーク求人統計データ)となっています。
愛知県病院事業庁をはじめとする公的病院では、地方公務員としての給料表が適用され、経験年数や役職に応じて昇給する仕組みが一般的です。ただし、実際の初任給・年収額は年度・職務経験年数・勤務先によって変動するため、応募時には各採用選考要項に記載の給与条件を必ず確認してください。求人サイトの集計データ(参考情報)では愛知県内の助産師求人は月給29万円台以上とする例も見られますが、これは公務員・民間を問わない集計であり、一次情報ではない点にご留意ください。
助産師全体の仕事内容・キャリアパスについては助産師の転職事情を徹底解説!職場の選び方で給与も変わる?、看護職全体の求人動向は看護師の有効求人倍率は2.51倍。データで読み解く「今が売り手市場」の理由もあわせてご覧ください。
転職のメリット・デメリット
メリット
- 総合周産期母子医療センター7施設・地域周産期母子医療センター12施設と、指定施設数が多くハイリスク分娩や新生児医療の経験を積める職場の選択肢が豊富
- あいち小児保健医療総合センターのように周産期部門・NICUを備えた県立の専門施設があり、症例数を積みたい助産師に適した環境がある
- 愛知県病院事業庁の採用選考は地方公務員としての身分が保証され、給料表に基づく安定した昇給が期待できる
デメリット
- 専門性の高い施設ほどハイリスク症例やオンコール対応が多く、勤務負担が大きくなりやすい
- 愛知県看護修学資金は平成31年4月以降、新規の貸与受付を行っておらず、学費支援を目的とした利用はできない
- 県職員の採用選考は応募受付期間が4月上旬〜下旬と短期間に設定されるため、募集時期を逃さないよう注意が必要
転職で押さえておきたいポイント
経験を積みたい分野で就業先の種類を選ぶ
ハイリスク分娩や新生児医療の経験を積みたい場合は総合周産期母子医療センターやあいち小児保健医療総合センター、正常分娩中心で地域のお産に携わりたい場合は一般病院・クリニックや助産院、というように、自分が積みたい経験に応じて就業先の種類を絞り込みましょう。
県職員の採用選考は募集時期をこまめに確認する
愛知県病院事業庁の助産師採用選考は例年4月上旬〜下旬に応募受付、5月に選考試験という日程で実施される傾向がありますが、年度により変わるため、公式の採用サイトをこまめに確認することで応募機会を見つけやすくなります。
公務員以外の選択肢もあわせて比較する
県職員の採用選考のタイミングが合わない場合や、クリニック・助産院での働き方に関心がある場合は、看護師転職サイトに登録して求人を紹介してもらう方法もあります。就業先ごとに扱う症例・オンコール体制・給与条件は異なるため、複数の求人を比較しながら検討を進めることをおすすめします。
この記事の主な情報源
- 愛知県「2027(令和9)年度採用愛知県職員(助産師)採用選考について」
- 愛知県「愛知県周産期母子医療センター一覧」
- あいち小児保健医療総合センター「周産期部門」
- 愛知県「愛知県看護修学資金について(新規貸付終了)」
- 厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」助産師(令和7年賃金構造基本統計調査、令和7年度有効求人倍率)
制度・募集要項・指定施設数は年度により変更されるため、最新の情報は愛知県の公式ページで必ずご確認ください。
よくある質問
Q. 愛知県で助産師として県立病院に転職するにはどうすればよいですか?
愛知県病院事業庁が実施する愛知県職員(助産師)採用選考に応募する方法があります。応募受付期間は例年4月上旬〜下旬、選考試験は5月頃に実施される傾向がありますが、年度により日程・内容が変わるため、公式の採用サイトで最新の募集要項を確認することが重要です。
Q. 愛知県の総合周産期母子医療センターはどのくらいありますか?
愛知県の公表資料によると、愛知県内には総合周産期母子医療センター7施設、地域周産期母子医療センター12施設が指定されています。
Q. 助産師の給料は愛知県の方が高いですか?
助産師全体(全国)の平均年収はjob tag(令和7年賃金構造基本統計調査)で566万7,000円です。愛知県病院事業庁等の公的病院は地方公務員としての給料表が適用されますが、実際の金額は年度・経験年数・勤務先によって変わるため、各採用選考要項で確認する必要があります。
Q. 愛知県には助産師を目指す学生向けの修学資金制度はありますか?
愛知県看護修学資金には助産師も対象職種として含まれていますが、愛知県は平成31年4月以降、新規の貸与受付を行っていません。学費支援を検討する場合は、勤務先の病院独自の奨学金制度など他の選択肢を確認する必要があります。
まとめ
愛知県で助産師として働くには、総合周産期母子医療センター7施設・地域周産期母子医療センター12施設をはじめとする高度医療機関、あいち小児保健医療総合センター、大学病院、一般病院・クリニック、助産院など幅広い選択肢があります。愛知県病院事業庁は毎年度、助産師採用選考を実施しており、応募受付期間が4月上旬〜下旬と短期間のため、公式サイトをこまめに確認することが重要です。県職員以外の選択肢も含めて看護師転職サイトで求人を比較検討することをおすすめします。