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福岡県で助産師に転職する方法。総合周産期母子医療センター7施設と県立病院を持たない福岡県の採用事情

「福岡県で助産師として転職したいけれど、県立病院の採用選考はどこで実施しているの?」「北九州と福岡市、久留米で職場の選択肢はどう違うの?」——福岡県は総合周産期母子医療センターの指定数が全国でも上位に入り、ハイリスク分娩から正常分娩まで幅広い選択肢がある一方、県が総合病院を運営していないという特徴があり、公的セクターで働きたい場合の応募先が他県とは少し異なります。この記事では、福岡県で助産師として働く際の主な選択肢、公的病院の採用の仕組み、給料相場を一次情報とあわせて解説します。

福岡県で助産師として働く主な選択肢

福岡県内で助産師資格を活かして働く場合、主に次のような就業先があります。

  • 総合周産期母子医療センター: 母体・胎児集中治療管理室(M-FICU)を含む産科病棟とNICUを備え、ハイリスク分娩・新生児医療に対応する高度医療機関(後述のとおり県内に7施設)
  • 地域周産期母子医療センター: 総合周産期母子医療センターと連携しながら、周産期に係る比較的高度な医療を提供する医療機関
  • 大学病院: 九州大学病院・福岡大学病院・久留米大学病院・産業医科大学病院など、高度医療・教育機能を併せ持つ大学病院の産科病棟
  • 市立病院機構の病院: 地方独立行政法人北九州市立病院機構(北九州市立医療センター・北九州市立八幡病院)、地方独立行政法人福岡市立病院機構(福岡市立こども病院)など、市が設立した独立行政法人が運営する病院
  • 一般病院・産婦人科クリニックの産科病棟: 正常分娩を中心に扱う病院・産婦人科クリニック
  • 助産院: 助産師が開業し、正常分娩の介助や母乳育児支援、産前産後ケアを行う

まずはハイリスク分娩に携わりたいのか、正常分娩を中心とした地域のお産に関わりたいのかなど、自分が助産師としてどのような経験を積みたいかを整理したうえで、就業先の種類を絞り込むとよいでしょう。

福岡県は県立の総合病院を持たない——公的セクターの採用ルート

助産師として公務員・公的病院で働きたい場合、多くの都道府県では「県立病院の職員採用選考」が主な入口になります。しかし福岡県は事情が異なります。総務省に報告された県立病院改革の資料によると、福岡県は行政改革審議会の答申を受けて2003(平成15)年に「県立病院改革(移譲及び公設民営化)に関する計画」を策定し、朝倉病院・遠賀病院・柳川病院・嘉穂病院を民間に移譲、精神医療センター太宰府病院を公設民営化(指定管理者制度)としました。その結果、福岡県が直接運営する総合病院・産科病棟は現在ありません。

そのため、福岡県で助産師として公的セクターの安定した雇用を目指す場合、応募先は次のようになります。

運営主体主な病院採用の仕組み
地方独立行政法人 北九州市立病院機構北九州市立医療センター(総合周産期母子医療センター)、北九州市立八幡病院機構が実施する正規職員(看護師・助産師)採用選考
地方独立行政法人 福岡市立病院機構福岡市立こども病院(周産期・NICU)機構が実施する職員採用選考
国立大学法人・学校法人九州大学病院、福岡大学病院、久留米大学病院、産業医科大学病院各大学病院の看護職員採用
独立行政法人国立病院機構・JCHO九州医療センター、JCHO九州病院など各法人の看護職員採用

このうち北九州市立病院機構は、令和9年4月採用に向けた看護師・助産師の選考を実施しています。募集内容・日程は年度によって変わるため、最新の情報は各法人の採用ページで必ず確認してください。

福岡県の医療機関で採用選考の案内を確認する助産師のイメージ

周産期母子医療センターが県内に12か所、うち総合が7施設

福岡県の周産期医療体制の資料によると、福岡県は福岡・筑後・筑豊・北九州の4つの地域保健医療圏に分かれており、周産期母子医療センターは県内に12か所(福岡5・筑後2・筑豊1・北九州4)配置されています。このうち総合周産期母子医療センターは7施設で、九州大学病院・福岡大学病院(福岡医療圏)、聖マリア病院・久留米大学病院(筑後医療圏)、飯塚病院(筑豊医療圏)、産業医科大学病院・北九州市立医療センター(北九州医療圏)が各医療圏に配置される形で指定されています(最新の指定・認定状況は福岡県の公式ページでご確認ください)。

総合周産期母子医療センターは、母体・胎児集中治療管理室(M-FICU)を含む産科病棟と新生児集中治療管理室(NICU)を備え、24時間体制で母体・新生児搬送を受け入れる医療機関です。地域周産期母子医療センターは産科・小児科(新生児医療担当)を備えて比較的高度な周産期医療を提供します。7施設が4医療圏に分散して配置されているため、福岡市内だけでなく北九州・久留米・筑豊のいずれの地域に住んでいても、ハイリスク分娩や新生児医療の経験を積める職場を選びやすいのが福岡県の特徴です。

給料相場

厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag」に掲載された令和7年賃金構造基本統計調査によると、助産師全体(全国)の平均年収は566万7,000円(月収38.9万円、賞与98.8万円)、有効求人倍率は1.25倍(令和7年度、ハローワーク求人統計データ)となっています。

北九州市立病院機構・福岡市立病院機構などの独立行政法人や大学病院では、それぞれの給与規程・給料表に基づき、経験年数や役職に応じて昇給する仕組みが一般的です。ただし、実際の初任給・年収額は年度・職務経験年数・勤務先によって変動するため、応募時には各採用要項に記載の給与条件を必ず確認してください。求人サイトの集計データ(参考情報)では福岡県内の助産師求人を月給29万円台以上とする例も見られますが、これは公的・民間を問わない集計であり、一次情報ではない点にご留意ください。

まずは希望条件に合う転職サービスを比較したい方は、看護師転職サイトの比較ランキングも参考にしてください。

助産師全体の仕事内容・キャリアパスについては助産師の転職事情を徹底解説!職場の選び方で給与も変わる?、看護職全体の求人動向は看護師の有効求人倍率は2.51倍。データで読み解く「今が売り手市場」の理由、福岡県で保健師として働く場合の情報は福岡県で保健師に転職する方法。行政保健師の採用試験と求人の探し方もあわせてご覧ください。

転職のメリット・デメリット

メリット

  • 総合周産期母子医療センターが4医療圏に7施設と多く、福岡市・北九州・久留米・筑豊のいずれの地域でもハイリスク分娩や新生児医療の経験を積める職場を選びやすい
  • 北九州市立病院機構・福岡市立病院機構といった独立行政法人が運営する病院があり、公的な身分に近い安定した雇用条件で周産期医療に携われる
  • 福岡県看護師等修学資金は助産師養成課程も対象で、特定施設に5年間従事すれば返還が免除される(進学を伴う場合の学費支援策として活用できる)

デメリット

  • 福岡県は総合病院を直接運営していないため、「県職員(助産師)採用選考」という分かりやすい入口がなく、各法人・各大学病院の採用情報を個別に確認する必要がある
  • 専門性の高い総合周産期母子医療センターほどハイリスク症例やオンコール対応が多く、勤務負担が大きくなりやすい
  • 総合周産期母子医療センターは福岡市・北九州市・久留米市・飯塚市に集中しており、これらの都市から離れた地域では高度な周産期医療に携われる職場が限られる

転職で押さえておきたいポイント

経験を積みたい分野で就業先の種類を選ぶ

ハイリスク分娩や新生児医療の経験を積みたい場合は総合周産期母子医療センターや大学病院、正常分娩中心で地域のお産に携わりたい場合は一般病院・産婦人科クリニックや助産院、というように、自分が積みたい経験に応じて就業先の種類を絞り込みましょう。

公的病院は運営法人ごとに採用ページを確認する

福岡県には県職員としての助産師採用選考がないため、北九州市立病院機構・福岡市立病院機構・各大学病院・国立病院機構など、応募したい病院の運営法人の採用ページをそれぞれ確認する必要があります。法人によって選考時期・回数が異なるため、複数の法人の募集スケジュールを並行してチェックすると応募機会を逃しにくくなります。

民間の選択肢もあわせて比較する

公的病院の採用時期が合わない場合や、クリニック・助産院での働き方に関心がある場合は、看護師転職サイトに登録して求人を紹介してもらう方法もあります。就業先ごとに扱う症例・オンコール体制・給与条件は異なるため、複数の求人を比較しながら検討を進めることをおすすめします。

この記事の主な情報源

制度・募集要項・指定施設数は年度により変更されるため、最新の情報は福岡県および各病院・運営法人の公式ページで必ずご確認ください。

よくある質問

Q. 福岡県で助産師として公的病院に転職するにはどうすればよいですか?

福岡県は総合病院を直接運営していないため、「県職員(助産師)採用選考」はありません。公的な雇用条件で働きたい場合は、地方独立行政法人北九州市立病院機構(北九州市立医療センターなど)、地方独立行政法人福岡市立病院機構(福岡市立こども病院)、九州大学病院などの大学病院、独立行政法人国立病院機構やJCHOの病院が主な応募先になります。それぞれの法人の採用ページで最新の募集要項を確認してください。

Q. 福岡県の総合周産期母子医療センターはどのくらいありますか?

福岡県の資料によると、周産期母子医療センターは県内に12か所配置され、そのうち総合周産期母子医療センターは7施設です。九州大学病院・福岡大学病院・聖マリア病院・久留米大学病院・飯塚病院・産業医科大学病院・北九州市立医療センターが福岡・筑後・筑豊・北九州の各医療圏に配置されています。最新の指定状況は福岡県の公式ページで確認してください。

Q. 助産師の給料は福岡県の方が高いですか?

助産師全体(全国)の平均年収はjob tag(令和7年賃金構造基本統計調査)で566万7,000円です。福岡県内の独立行政法人や大学病院はそれぞれの給料表が適用されますが、実際の金額は年度・経験年数・勤務先によって変わるため、各採用要項で確認する必要があります。

Q. 福岡県には助産師を目指す学生向けの修学資金制度はありますか?

福岡県看護師等修学資金貸付金は助産師養成課程の在学者も対象で、貸付月額は3万2,000円〜3万6,000円(養成施設の設置者により異なる)です。卒業後に免許を取得し、県内の特定施設で5年間看護業務に従事すれば返還が免除されます。

まとめ

福岡県で助産師として働くには、4医療圏に配置された総合周産期母子医療センター7施設をはじめとする高度医療機関、九州大学病院などの大学病院、北九州市立病院機構・福岡市立病院機構が運営する病院、一般病院・産婦人科クリニック、助産院など幅広い選択肢があります。福岡県は総合病院を直接運営していないため県職員としての助産師採用選考はなく、応募先の運営法人ごとに採用ページを確認することが重要です。公的病院の採用時期が合わない場合も含め、看護師転職サイトで民間の求人も比較検討することをおすすめします。

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