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訪問看護師への転職完全ガイド。未経験でもなれる?必要な経験年数・給料・求人の探し方

ナースレコナビ編集部

「訪問看護師に転職したいけれど、経験が浅くても採用してもらえるのか」「給料は病棟勤務と比べてどう変わるのか」——訪問看護は看護師の転職先として人気が高い一方、実際の待遇や求められる経験については情報が断片的で不安を感じる方も多いのではないでしょうか。この記事では、日本看護協会・厚生労働省が公表している一次データをもとに、訪問看護師への転職市場の実態、必要な経験年数の目安、給料相場、転職前に確認しておきたい注意点を整理して解説します。

訪問先の家に向かう訪問看護師のイメージ

訪問看護師の求人倍率は4.54倍。人材不足が深刻な領域

公益社団法人日本看護協会が公表している「2024(令和6)年度 ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析」によると、2024年度の施設種類別の有効求人倍率で、訪問看護ステーションは4.54倍と、病院(20〜499床で2.49〜3.00倍)や特別養護老人ホーム(1.38倍)など他の施設種類と比べても突出して高い水準にあります。看護職全体の有効求人倍率(2.51倍)についての詳しいデータは、看護師の有効求人倍率は2.51倍。データで読み解く「今が売り手市場」の理由でも解説しています。

背景の一つとして、訪問看護ステーション自体の急増が挙げられます。同分析によると、訪問看護ステーションの事業所数は2025年4月時点で全国18,754件(前年比108%)に達しており、事業所の増加ペースに人材の採用が追いついていない状況がうかがえます。

また、厚生労働省「令和6年 衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」(2025年7月29日公表)によると、2024年末時点で訪問看護ステーションに勤務する看護職員は9万1,022人で、全就業看護職員に占める割合は6.7%(常勤換算では6.4%)です。この割合は2014年末の3.6%から10年間で着実に増加しており、看護師のキャリアパスとして訪問看護を選ぶ人自体が増えていることも読み取れます。訪問看護の仕事内容や2026年6月の処遇改善加算については、訪問看護の需要が急増中。2026年6月からは処遇改善加算で給与はどう変わる?で詳しく解説しています。

未経験・経験が浅くても訪問看護師に転職できる?

訪問看護ステーションの求人票では「臨床経験3年以上」を応募条件としているケースが多く見られます。一人で利用者宅を訪問し、その場で状態を判断する場面が多い訪問看護の特性上、病棟等である程度の臨床経験を積んでからの転職を推奨する事業所が主流です。

ただし、この「3年以上」はあくまで多くの事業所が慣例的に設けている目安であり、法律や公的な資格要件として定められているものではありません。近年は新卒・第二新卒や経験の浅い看護師を積極的に採用し、先輩看護師への同行訪問期間を設けるなど教育体制を整える訪問看護ステーションも増えてきています。転職を検討する際は、経験年数だけで応募をあきらめず、同行研修の期間や教育体制について求人票や面接で具体的に確認するとよいでしょう。

訪問看護師の給料相場。平均年収は549万8,716円

公益社団法人日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査」(全国の病院および無作為抽出した訪問看護ステーション等を対象とした調査)によると、訪問看護ステーション勤務(正規雇用・フルタイム)の看護職員の2024年の平均年収は549万8,716円でした。

項目内容
訪問看護ステーション勤務者の平均年収(2024年)549万8,716円
訪問看護ステーションの求人倍率(2024年度)4.54倍
訪問看護ステーション従事者数(2024年末)9万1,022人(看護職全体の6.7%)
訪問看護ステーション事業所数(2025年4月時点)18,754件(前年比108%)
まずは希望条件に合う転職サービスを比較したい方は、看護師転職サイトの比較ランキングも参考にしてください。

看護師全体の平均年収については気になる看護師の平均年収大公開!あなたは平均より安いかもでも解説していますが、訪問看護は基本給に加えて、1件の訪問ごとの手当や、緊急時対応にあたる「オンコール手当」が収入に占める割合が大きい点が特徴です。オンコール対応の有無や1回あたりの手当額は事業所によって差が大きいため、求人票の基本給だけでなく、手当の内訳まで確認したうえで比較することが重要です。給与アップを狙った転職の進め方は看護師の転職で給与アップするためにやるべき事!も参考にしてください。

訪問看護師への転職で確認しておきたい注意点

オンコール対応の頻度と負担を具体的に確認する

訪問看護ステーションの多くは、利用者の急変等に備えて夜間・休日のオンコール対応を交代制で担っています。月に何回程度の当番が回ってくるのか、実際に呼び出しが発生する頻度はどのくらいかは事業所によって大きく異なるため、面接時に具体的な実態を確認しておくと入職後のミスマッチを防げます。

一人で判断する場面が多いことへの心構え

病棟のように多職種がすぐ近くにいる環境とは異なり、訪問看護では利用者宅で一人で状態を観察・判断する場面が中心になります。緊急時の連絡体制(オンコール担当や医師への相談ルート)がどの程度整っているかも、事業所選びの重要なポイントです。

未経験からの転職では研修・同行期間の長さを確認する

前述の通り、経験が浅い状態からの転職も可能になってきていますが、その分、入職後の同行訪問・研修期間がどの程度用意されているかは事業所によって差があります。研修期間の長さや、独り立ちまでのステップを事前に確認しておきましょう。転職活動全体の進め方は看護師転職の流れ完全ガイド、後悔しないための注意点は看護師の転職で後悔しないためにでも解説しています。

この記事の主な情報源

制度・統計は今後更新される可能性があるため、最新の情報は各発表元の公式ページもあわせてご確認ください。

よくある質問

Q. 訪問看護師への転職に必要な経験年数はどのくらいですか?

多くの訪問看護ステーションが「臨床経験3年以上」を目安としていますが、これは法律上の要件ではなく事業所ごとの慣例です。近年は経験の浅い看護師を同行研修つきで受け入れる事業所も増えているため、経験年数だけであきらめず、教育体制を確認したうえで応募を検討するとよいでしょう。

Q. 訪問看護師の給料は病棟看護師と比べてどうですか?

日本看護協会の調査では、訪問看護ステーション勤務者(正規雇用・フルタイム)の2024年の平均年収は549万8,716円でした。基本給に加えてオンコール手当の有無・金額が収入を左右するため、求人ごとの手当内訳まで確認することをおすすめします。

Q. なぜ訪問看護ステーションは求人倍率が高いのですか?

事業所数自体が急増している(2025年4月時点で全国18,754件、前年比108%)一方で、採用できる人材の増加が追いついていないことが背景にあります。2024年度の求人倍率は4.54倍と、他の施設種類より高い水準です。

Q. オンコール対応が不安なのですが、必ず担当する必要がありますか?

事業所によって体制は異なります。オンコールを担当しない・回数を抑えられる求人もあるため、転職活動の際にオンコールの頻度や免除の可否について具体的に確認しておくとよいでしょう。

まとめ

訪問看護師の転職市場は、求人倍率4.54倍という高い水準にあり、事業所数の急増を背景に人材確保が難しい領域です。平均年収は549万8,716円と病棟勤務とほぼ同水準ですが、オンコール手当の有無が収入を左右します。「臨床経験3年以上」が一つの目安とされてきましたが、経験が浅くても同行研修つきで受け入れる事業所も増えているため、経験年数だけであきらめず、教育体制やオンコール対応の実態を確認しながら転職先を見極めていくことをおすすめします。

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