【事前対策】実際に起きた看護師による医療事故の事例をご紹介!

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医療従事者なら誰もが医療事故を防ぎたいと思っていますよね。

医療事故が起きてしまっては、看護師として働き続けることは難しくなりますし、何より医療事故を起こしてしまった患者さんに対して死んでも償えないという思いをずっと持ちながら生きていかなければなりません。

医療事故を事前に防げるよう、実際に起きた看護師による医療事故の事例をご紹介します。

また、臨床現場で起こる事故には、「医療事故」と「医療過誤」があります。

この2つは同じようで、全く意味が違います。

そもそも、医療事故とは何なのかも、改めて考えていきましょう。

「医療事故」と「医療過誤」の違い

「医療事故」

医療に関する事故のことをいいます。医療法に基づく定義は、「提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡または死産であって、当該管理者が当該死亡または死産を予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるもの」とされています。

つまり、医療の現場で、医療の全課程において発生するすべての人身事故のことです。

医療従事者から患者へ起こした事故だけでなく、医療従事者が被害を受けた場合や、患者の自傷行為なども含まれます。

「医療過誤」

医療における過誤によって患者に被害が発生することです。医療ミスともいいます。

「医療過誤」は「医療事故」の一類型であって、医療従事者の不注意によって、患者に被害を発生させた行為のことです。

 

「医療事故」は医療従事者、患者関係なく、病院内で起こる全ての事故のことで、「医療過誤」は医療機関側が患者へ被害が発生した事故のことです。

看護師による医療事故が起こる原因

どのような場面で、看護師による医療事故が起こりやすいのか、原因は下記3点です。

看護師不足

どこの病院も看護師不足による問題を抱えています。人数は確保されていても、新人看護師ばかりで、中堅、ベテラン看護師が少ない病院も多くあります。

しかし、高齢化に伴い、看なければならない患者は増える一方。看護師一人あたりに対する業務量が多くなってしまいます。

また、中堅、ベテラン看護師は重症患者の看護に加え、新人看護師のフォローもしなければなりません。

新人看護師は、まだ経験、知識ともに浅いのに、責任のある仕事を任されてしまうこともあります。

業務量が増えることで、疲労、集中力の低下、また焦って業務を行うことで、ミスにつながります。

不規則な勤務形態で疲労している

看護師の勤務形態は不規則であり疲労が溜まりやすくなります。

2交代勤務の場合、夜勤の時間は長くなり、3交代の場合、日勤が終わり仮眠して、またすぐに深夜勤務をします。

十分に休息を取れないまま、業務をしていることが多々あります。夜勤中の看護師による医療事故発生率はとても高いです。

確認不足

患者に内服薬を配ったり、点滴を投与したりする時に、薬の内容、量、タイミングが適切であるか、確認が不十分だったことによる医療事故はたくさんあります。

看護師の業務で確認作業はとても重要なことです。何度確認しても足りないぐらいです。

 

看護師による医療事故が起きやすい場面について、理解いただけましたか。

このような場面に遭遇した時は、一呼吸置いて業務に取りかかるようにすると、事前に医療事故を防ぐ事ができます。

焦らず、心に余裕を持ちましょう。そして、看護師不足だからといって、無理な勤務、業務は引き受けないようにしましょう。

実際に起きた看護師による医療事故の事例

次は、実際に医療現場で起きた、看護師のよる医療事故の事例を紹介します。

事例1:インスリンと過量投与により低血糖となった

事故内容

糖尿病ケトアシドーシスで入院中の患者。輸液にヒューマリンRを混注し血糖コントロールをしていた。

担当看護師は1年目看護師であり、バイアルに入ったインスリンを扱うのは初めてであったため、インスリン専用シリンジがあるのを知らなかった。

ヒューマリンR7単位混注指示であったため、通常のシリンジでヒューマリンRを7ml輸液に混注。

インスリン1単位は0.01mlのため、インスリンの過量投与となり、患者に低血糖症状が出現した。

 

この事例の問題点は、新人看護師のインスリンに対する知識がなかったことです。

初めて、又は知らない処置を行う時は必ず先輩看護師にやり方を聞く必要があります。

そして、自分が行う処置に関して、実施する前に手順を確認する必要があります。

事例2:心電図モニターの電源が切れていたことに気付かなかった

事故内容

高齢であり、DNAR希望だった患者。病状悪化により、ベッドサイド心電図モニターを装着していた。

患者は明け方から状態が悪くなったため、朝、大部屋から個室へベッド移動をした。

同日夕方頃、担当看護師が患者の病室を訪室すると、患者は亡くなっていた。

心電図モニターのコンセントがささっておらず、電源が切れていた。

セントラルモニタで振り返ると、昼過ぎから心電図波形が残っておらず、昼以降に電源が切れたと考えられる。

ベッド移動をした時に心電図モニターのコンセントをさし忘れていた。

担当看護師は昼過ぎから他患者の処置や検査などで忙しくて、モニターの振り返りができていなかった。

 

この事例の問題点は、担当看護師の業務量が多かったため、患者の病室へ行けておらず、またモニターの振り返りを行う時間がなかったこと。

そしてずっとナースステーションにいるはずのチームリーダーがセントラルモニタ上、心電図モニターの波形が出ていないことに気付けなかったことです。

看護はチームで行うものです。担当看護師が忙しい場合は、リーダーもしくは他看護師がフォローし、また担当看護師も他看護師に助けを求める必要があります。

誰か一人でもセントラルモニタをチェックしていたら、患者が亡くなる前に気付く事ができ、患者の家族を病院に呼ぶこともできたでしょう。

事例3:採血の時に誤ってしまい動脈を穿刺

事故内容

採血の指示があり、尺側正中皮静脈を狙って穿刺。採取した血液が鮮血であり、抜針後、穿刺部から血液があふれてきて、止血が困難であったため、動脈を刺したと考えられた。

穿刺時に、通常よりやや深めに穿刺した事が原因だったと考える。

 

通常、動脈は静脈よりも皮膚から深いところにあります。

しかし、患者さんによって位置は異なるため、必ず患者さんの腕を触れて、動脈が近くにないことを確認しましょう。

触れて「どくどく」しているのが動脈です。

医療事故を防ぐポイント

医療事故対策として下記のことを行いましょう。

医療、看護の知識を深める

疾患や処置に対しての知識を深めることは、医療事故を防ぐためにとても有効です。

本当に患者に必要な処置なのか判断することができます。そして、他の人のミスにも気付くことができます。

休息時間の確保

勤務時間が不規則で、激務のため、疲労困憊の看護師は多くいます。

疲労した状態だと、注意力散漫になり、集中力も下がります。休日はできるだけゆっくり休みましょう。

また、勤務中も体調が悪かったり、疲労から集中できない時は、他看護師に助けを求めることも大切です。

ダブルチェックを心がける

看護師の仕事で最も重要な作業は確認だと思います。投薬や処置を行う前に必ずダブルチェックを行うことで、医療事故を防ぐことができます。

まとめ

看護師による医療事故の事例をご紹介しました。患者さんのため、また自分の看護師生命のために、医療事故を起こすことなく、安全、安楽に患者さんにケアできるようにしましょう。

また、医療事故はチーム医療の実施により防ぐことができます。

チーム内で、医療事故に関して話し合い、対策を立てることも重要な事だと思います。

 
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