高齢化社会が問題視されている日本。医療の技術もぐんぐんと進化をとげ、長生きする事が当たり前になってきています。
非常に喜ばしい事ですが、ただこの先、年金もどうなるか解らないこのご時世。安穏と余生を過ごしたいと思っている方が殆どのはず。
しかしそれにはやはり安定した収入が必要不可欠になってきます。今回は看護師の定年について、また定年後の働き方は?といった疑問を検証していきたいと思います。
看護師の定年って?
看護師の定年は、地域や勤め先などで大きく変わります。大体は一般企業と変わらず、60歳定年の所が多いようです。
しかし最近では看護師不足の問題で、65歳まで雇用を継続するといった病院も増えてきています。
そして60歳定年の場合、60歳から再雇用制度を行なっているところもありますが、殆どが嘱託契約になる所が多いのが現状です。
仕事の内容は変わらないのに、年収はグッと下がってしまう場合もあります。
退職金で65歳まで生活できるか?
退職金ですが、看護師の平均年収が487万円。退職金は年収の1.2~1.8倍だと考えると、65歳まで生活するには到底足りない額です。
しかも、最近では前払い退職金制度もあり、退職金がお給料に上乗せされた状態で支給されているところも多いようです。
そのため、退職時には退職金を支給されないケースもあります。また、一般のクリニックなどでは、初めから退職金自体ないことも珍しくありません。
公的な病院では準公務員扱いとなります。福利厚生についても公務員に準ずるところがあり、一般の退職金よりも多く支給される所もあります。ただ、貯蓄がなく、退職金だけで65歳まで生活することは難しいと言えるでしょう。
65歳まではなんとか働きたい!
元気で働けるなら働きたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
一般的には高齢者になってからの就職は至難の業です。しかし、看護師の業界は少し様子が違います。
定年があって無いような職場もあります。それは地方の施設などです。都会と違って看護師の数が圧倒的に少なく、募集をかけても人が集まらず、看護師の確保が大変な場合です。
施設には看護師の配置義務がある所が多く、看護師がいなくなってしまうと、施設自体が存続できない場合があります。
ですので、新しい看護師が来るまでとか、働けるだけ働いてもらうという職場も存在します。
実際に80歳でまだ現役で働かれている方も多くいます。
また、その人しかできない仕事をしていた場合は、部下が育つまでいて欲しいといったケースも多くあります。
結局はどこに勤めて、どんな仕事をしてきたか?で歳をとってからの雇用の有る、無しが決まります。
働き続ける際の注意点
働き続けた病院、クリニック等で定年を迎え、新たに契約をしなおし、嘱託職員として再雇用されるケースも少なくありません。
嘱託職員になると、ボーナスも減額、または支給されないことも多く、今までの収入がもらえないケースも多々あります。
また、嘱託職員になったからといって、休みの取りずらさや、仕事がハードな事については変わりがありません。
そのため、体を壊してしまう方々も少なくありません。継続雇用される職場は人手が足りない事も多く、雇用条件については、雇用主ときちんと話し合っていく必要があります。
定年後の仕事って無いのかな?
看護師の資格は年齢で無くなったりしないので、やる気と元気さへあれば、活躍の場は大いにあるでしょう。
今まで働いてきた馴れ親しんだ現場で働き続けることも可能ですし、実際に現場に出なくても、例えば、保険会社の医療相談の電話相談係や、アテンドナースなどの旅行やキャンプの付き添い。その他に、多くの知識と経験を生かした看護師ライターなど、探せば沢山の仕事がみつかります。
一方で、看護師ばかりやってきたので、他の事にも挑戦したいという思いで、看護師以外の仕事に就く方も多くいらっしゃいます。
例えば、友達の主婦と一緒に総菜屋さんをオープンしたり、花屋さんを始めたりなどです。
そう考えると定年後も楽しくなってきませんか?
まとめ
一般の職業も含めると、手に職のある看護師は再就職には恵まれていると感じる事でしょう。
たくさんの候補の中から、その時の自分の健康状態や家庭の環境などで選んでも良いのではないでしょうか?
また、若いうちから定年後はどういった仕事をするのか?どんな職場があるのか?など実際に働いている方に聞いてみたり、ネットで調べて情報を集めておきましょう。
そうすることで、今から準備ができる事が多くあります。
社会福祉系の資格をとってみたり、起業するにあたり、資金を貯めたり、セミナーに参加したりなど、歳をとった時に心配しなくても良いように、今から準備を始めてみてはいかがでしょうか?