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泌尿器科クリニックや泌尿器科の専門病院というと「男性専科」というイメージがあるのではないでしょうか?尿(頻尿など)や泌尿生殖器に関する領域ですので、男性患者が圧倒的に多いのが泌尿器科です。
ところが、女性の場合も膀胱炎や尿失禁はよく知られています。その場合は婦人科やレディースクリニックでの診察が多いため、まず女性患者が駆け込む…ということはありません。
ですが、泌尿器科は昨今女性患者も増えており、看護師求人も男性・女性と両方にまたがっています。泌尿器科の看護師はどんな仕事を行うのでしょうか?
体力が要る!泌尿器科病院の看護師
「前立腺肥大」「頻尿」「排尿痛」「性行為感染症」「腎臓病」…実は泌尿器科は急性期であって慢性期でもある診療科です。外科の領域ですから、当然看護師は外科看護師として働かなければなりません。
男性患者の場合は性器への処置を行うため、慣れが必要ですし、尿の臭いとの格闘に”勝たなければ”やっていけません。ただ、泌尿器科看護師の役割は、術後にうまく排尿できるように介助することも多いのです。
患者は誰もが「痩せている」訳ではなく、80㎏・90㎏といったヘビーな方も少なくありません。こういった患者さんをうまく支えながら、介助するために男性看護師が多く配置されているのです。男性看護師が泌尿器科にいるのは「男性患者が女性看護師の前で恥ずかしがるから」というだけでなく、様々な患者さんに対応する場面が「力勝負」で頼りになるからなのです。
メリットとデメリット、男性看護師と女性看護師にそれぞれ違う
男性看護師が一番働きやすいのが、泌尿器科…というのは男性患者が相手だから。前立腺肥大症は50歳以降患者が増加していきます。50歳で3割、60歳では6割の人が前立腺肥大症の症例がある、と言われています。
ですから、頻尿を気にして通院される患者さんは増加中。ですが、若い女子看護師に泌尿器を見られるのはやはり恥ずかしいと感じるのが通例です。ですから、男性看護師に処置してほしいと思う患者さんが多く、特に中年以降の患者さんにはその傾向が強いのです。
男性看護師の場合は、指名されて仕事をする…という充実感を味わうケースが多くなります。男性看護師のメリットは、女性看護師の多い職場での「人間関係の難しさ」から解放される、という面。男性だからわかる症例ですから、仕事へのやる気も出てくるでしょう。
反面、女性看護師の場合は「女性」だから、というデメリットが多くなります。男性看護師じゃないのか~と言われてしまうことも多く、中には男性患者からのセクハラまで受けることも。そんな場合は男性看護師に「助けを呼ぶ」といった対策が取られる病院が多いようです。
夜勤がない、そのかわり給与は少ない
泌尿器科はクリニックが多いことから、病棟管理の仕事がまずない…というのが特徴。外来、手術介助の仕事が多い為、スペシャリストの看護師になれる可能性も高くなります。
ただ、夜勤がない…ということはその分の手当てがないことを意味しますので、給与が少ないということにもなります。体力的には楽、そして日勤のみならば精神的にも楽…のはずですが、泌尿器に関係する仕事ということから「看護師と言えども、やっぱり敬遠したい…」という人も少なくないのです。
例えば、基本給は25万円でも賞与が3か月ならかなり高い方。クリニックならばまずそうなるでしょう。ですが、日勤のみで生活のリズムも付けやすいメリットがあります。もし「もう少しお金が欲しい~」と思えば、単発のアルバイトを入れる手もあります。夜勤だけのバイトは病棟担当、検診バイトは休日のみ…といったものがあります。
男性看護師がいることで、職場の雰囲気が温和に
男性看護師が戦力として重宝される泌尿器科。男性看護師にとって「肩身の狭い思い」から脱却できることから、女性看護師との協力関係も良いことがよく知られています。
性病患者の場合、気になるのが患者のプライバシー。クリニックによっては受付で名前では呼ばず番号札を渡して、番号案内するところもあります。
看護師とすれば「温かい雰囲気」「仕事に集中する環境」に徹すればよく、処置に慣れてくれば居心地の良さがわかってくるでしょう。もし、人間関係で疲れているな~と思っている方なら、泌尿器科はマッチするかもしれません。チームワークを大切にする方、そして外科としてしっかり処置を行いたい方はお勧めな診療科と言えます。
これだけのメリットやデメリットがある中、それでも泌尿器科はちょっと敬遠したい…という看護師さんが多いのは、「看護師コミュニティ」の口コミや噂が多く出回っているからかもしれません。転職したいと考えている方は、とりあえず泌尿器科クリニックも候補の一つに挙げてはいかがでしょうか?
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