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スマートフォンの普及で、転職情報もアプリとして登場する時代です。「看護師求人検索~」といったアプリは毎日数万件以上のアクセスがあり、最近では看護学生向けの「将来の転職に向けて…」といった情報まで詳しく掲載されています。
看護師として働いている人は、全国で140万人と言われています。そのうち10%が毎年転職するため、転職をあっせんするエージェントのサイトは人気があります。
ここでは、求人情報をうまく使いこなす方法をご紹介します。
看護師転職サイトとは、大きく分けて2つある
世の中には、就職・転職情報サイトが沢山あります。新卒者向け・第二新卒者向け、そして30代、40代、シニア層などと最近はどんどん細かくジャンル分けされてきています。
医療従事者では「医師」「薬剤師」「看護師」の国家資格者の場合、特に転職サイトの競争が激しく、中でも医師の場合は「引き抜き」が常識化されています。ある日突然担当の勤務医が別の病院に移ってしまった…ということがあったら、引き抜きの可能性が高い、ということになります。
これに対して、看護師の場合は「自分から転職したい…」と思ったら「求人情報」を公開しているサイト・アプリをまず見るでしょう。病院の求人情報もあれば、単に求人情報が並ぶサイトを拾っていく…。これを「公開情報」と言いますが、自分で電話番号をメモって直接病院に連絡して面接につなげていくやり方です。
もう一つが「非公開情報」。看護師転職サイトに名前や住所、連絡先を登録して、転職エージェント(転職斡旋企業)のコンサルタントから連絡を受け取って”非公開”の求人情報をスマホなどに送ってもらいます。
看護師転職サイトは2つあり、公開情報を出しているサイトと非公開だけを扱うサイトに分かれているのです。
転職サイトを利用する前に、公開求人をチェックしておこう
看護師は忙しい…疲れて家に帰ってくるのに、求人をネットで探すなんて無理…そう思ってはいませんか?現に、暇だったら自分から転職先をいろいろと見つける時間はあるはずです。
でも、そんな気力もない場合は知っている「総合病院」のサイトを見てみましょう。県立や市立ではなく民間の総合病院か大学病院が良い。様々な求人が掲載されているはずです。
勤務地・看護師か助産師か・給与・手当・通勤状況など、情報が満載です。いろいろ見ているうちに気になるところはないでしょうか?建物の画像が古いといったことはないでしょうか?
総合病院の場合、一般市民に広く病院情報を知らせることを「宣伝」させるのが主流です。もし、アクシデントが発生して、内部で隠してしまったことで病院の信頼がガタ落ちになることがよくあります。ですから、大きな病院であればあるほど、内部情報をしっかりと公開する。
まずはそうしたことをチェックしてみましょう。求人について、「そういえば、毎月看護師求人が多い」といった病院…なぜ看護師が集まらないのかをよく考えてみましょう。託児所がない?通勤に不便?人気がない病院ほど、看護師求人が多いのです。
看護師転職サイトを利用するなら、コンサルタントからの生情報でなければダメ
よく、転職サイトの非公開情報と入職先の求人内容が違った…ということがあります。内科勤務のはずが外科になった、休日の日数が求人情報より少なかった、手当てが思ったより足りない…といったことなど。ですが、こうした情報をうのみにしないのも大事なポイントです。
え!それじゃあ、求人情報は人寄せパンダ?と思われるかもしれません。ですが、病院は患者が来院して初めて経営が成り立ちます。病気になりそうな人がどれだけ入るのかは誰も予想がつかないのです。ですから、病院の特定診療科に勤務する…のではなく、病院に勤務すると考えておくこと。
あまり細かい条件を気にしすぎてはいけません。一番大事なのは「人間関係」です。看護部長、師長がどういった人か、病院の雰囲気はどうか…それがすべてを物語るといっても良いでしょう。ということは、コンサルタントに紹介されて実際に病院見学をするまでは、細かな求人情報は「大雑把に見る」べきなのです。
逆にいうと、様々な手当てや残業の月時間、昇給云々などは「新卒」だけを見ておくべき。大事なのは転職する際の給与額と勤務する病棟、通勤手当など。少なくとも、転職するとなると面接の時の服装代や靴、お化粧など様々な費用がかかるはず。
転職には準備費用がかかるし、入職後は何かと自分への投資も必要になるかもしれません。心機一転、カバンや通勤服などを買う人もいるでしょう。ですから、最低限の求人情報だけをしっかりと確認するだけで良いのです。
転職が成功かどうか、それは入職してすぐにわかるわけではない
転職の理由を聞かれたら「今の職場が嫌だったので…」「もう耐えられないと感じて…」と話す看護師さんが多くいます。誰でも自分に合う職場で働きたいものですから、嫌な場所で無理やり働くべきではありません。
ですが、転職を一度してしまったら、それはすべて自己責任となります。コンサルタントが紹介してくれたのが失敗だった…という人がいますが、それは間違いです。コンサルタントは病院を知るプロですが、看護師ではありません。ですから、コンサルタントに直接聞いてみましょう。
「求人情報のどの部分が大事ですか?」と。
給与額?勤務時間?残業日数?病院の雰囲気?
ここで、コンサルタントが正直に病院の内容を教えてくれるのならば、問題ありません。わからない部分は「分からない」と答えてくれるコンサルタントが信頼できます。
分からないことがあったら、調べてくれるのがコンサルタント。質問があれば喜んで答えを探してくれるコンサルタントでなければ、そのサイト・エージェントは利用しないことです。良いでしょうか?転職の成功とは「働いてよかった」と思える病院かどうか、です。ここを押さえておきましょう。
看護師求人情報は精度が高いと、すぐに訂正しなければならないことも多くなります。ですから、大雑把な方がいい。その代り、情報は常に新しいかどうかがポイントです。古いままの場合は、応募はやめておきましょう。転職を成功させるなら、紹介してもらった病院を自分で見て確かめること。患者のフリをして行ってみるのも大事です。エージェントにおんぶや抱っこしすぎないでいるのも大切なポイントなのです。